出口小児科医院

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平和のクリスマスツリー作成について[院長よりメッセージ]

2024.12.17(火)
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2024年10月11日、日本被団協がノーベル平和賞を受賞した瞬間の感動を忘れられません。

原子爆弾の唯一の被爆国である日本の被爆者の方々が、身を持って核兵器の恐ろしさを世界に伝え、核廃絶を訴え続けてきたこと、そして子どもたちへの平和教育を、生涯をかけて行っておられることが今回この受賞に繋がり、そのニュースは世界中に響き渡りました。被爆地長崎でその平和教育を受けて育った私にとってもこの受賞は嬉しく、涙しました。

その直後、たまたま訪れた山梨県甲府市にある中村キース・ヘリング美術館で、キース・ヘリングの人生を知り、私にとっては運命的なクリスマスツリーに出会ったのです。そのツリーは、キースがデザインしたツリーに子どもたちが思い思いの絵を描いたもので、とても素敵な作品でした。これが今回の企画の始まりです。

キースは、エイズで亡くなる直前まで世界平和や核兵器反対を訴え続けていました。

ニューヨークの子ども病院で入院中の子どもたちと壁画を描いたり、日本では東京の団地で子どもたちと壁画イベントを行ったりするなど、それらの活動は多くの子ども達に勇気や希望を与えていました。さらに亡くなる1年前に広島の原爆ドームに平和の絵を描く計画を立てていましたが、その計画は実現しませんでした。それでも、彼の平和を願う姿勢や子ども達の未来を想う気持ちは今も世界中の多くの人々に影響を与え続けています。そのキース・ヘリングの生き方や平和活動への情熱にとても感銘を受けました。

今回、 キース・ヘリングの平和活動を知り、日本被団協のノーベル平和賞授与と被爆地長崎のキリスト教文化が重なり、長崎県大村市の子どもたちと一緒に、クリスマスシーズンに平和のクリスマスツリーを描くイベントを企画しました。キース・ヘリングのようにアート手法を用いることで、まだ言葉では十分に語れない小さな子ども達でも世界の子ども達へ平和のメッセージを伝えることができるのではないか考えました。さらに、親子で絵を描くことを楽しみながら平和や核廃絶について考える時間を持つことが、次世代への平和教育の一つの形となるのではないかと信じました。

この思いを今回の企画を通じて伝えられることを、とても嬉しく思います。

この企画にご協力いただきました皆様です。全体のオーガナイズをしていただいたテイクオフ木場マネージャー様&木場社長様、片岡様、ツリーデザインの陶芸家中原様、写真映像担当のコーロフィルムの佐藤様、佐々木様、福田様、ツリーの制作などを高瀬建設の雄鹿様、子ども達の髪飾り作成をご指導頂いた横田様、美味しいランチをフレンチシェフの宮崎様、出口小児科の皆様、健先生、多くの方にご協力いただき、ありがとうございました!

 

下記のリンク先(出口小児科YouTube)よりツリー作成の様子がご覧いただけます。

https://youtu.be/irWyqDXRnto?si=AArFpMukvPnI6-z7